2022/03/20 14:40
前回の記事で男性は3人に1人がハラスメントを経験したとお伝えしました。
ではハラスメントが起こりやすい職場とはどのような職場でしょうか?
コミュニケーションが少ない職場はハラスメントが起こりやすい
厚生労働省の調査によりますと、パワーハラスメントを経験したことがあると回答した人の職場の特徴としては、以下のような回答があげられています。
●上司と部下のコミュニケーションが少ない/ない
●ハラスメント防止規定が制定されていない
●失敗が許されない/失敗への許容度が低い
●従業員間に冗談、おどかし、からかいが日常的に見られる
知っていますか?パワハラの定義
ハラスメント防止対策を法整備化するにあたり、厚生労働省ではどのような行為がパワーハラスメントなのかについて定義付けを下記の通りとしています。
職場のパワーハラスメントとは
①優越的な関係を背景とした言動であって
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
③労働者の就業環境が害されるもの
①から③までの要素を全て満たすものをいう。
私は様々な企業様へハラスメント対策制度構築についてお手伝いしていますが、その時に人事部の方と話しをすると、多くの管理職はパワハラはしてはいけない行為であることを理解しています。だからこそ逆に、ちょっと厳しく部下指導をすると部下から「それはパワハラですよね?」と言われるのが怖いので以前のように指導ができないというお悩みを伺います。
しかし厚労省の定義では「適性な指導の範囲内であればパワハラではない」と②でしっかりと明記されています。
ではどの範囲が業務指導なのか?の線引きが難しいですよね。その辺になると上司と部下の関係性がいかに良い関係性か否かにも関わってくると思われます。
上司は愛情のつもりで喝を入れているとしても、関係性が構築されていない時には「ハラスメントを受けている」と感じるようになります。だからこそ、日ごろからのコミュニケーションが大切です。
コミュニケーションがしっかり構築されている関係性であれば、上司が部下を育てるために少し厳しめに叱ったとしても、それには愛情が込められていることを理解できますよね。(もちろん人格否定・雇用を脅かすなどの言葉や、大声で威圧的な叱責などはパワハラですのでご注意を!)
コロナ禍で変化した職場のコミュニケーションの取り方
このコミュニケーション構築もコロナ禍で大きく変わりました。
以前はコミュニケーションといえば飲みにケーションで、叱った後には飲みに行き「さっきは言い過ぎたけど」とフォローもお酒の力を借りながら言えたのでしょうが、今はこれができないですよね。また、コロナ禍ではなくても若い年代の人は飲みにケーションが苦手という人も増えているのも事実。

コミュニケーションの手法も工夫が必要で、相手に合わせた話題づくりやコミュニケーションの取り方を考える必要が出てきました。そのためには相手がどんな人で、何か好きなのか?まずは相手を知ることが大切です。「上司が何でそこまで部下に合わせる必要があるのか?」と思われる方もいるかもしれませんが、その考え方はもうそろそろ変えていかないと時代に取り残されるかもしれません。
私たちはハラスメント対策について会社の制度構築等のご相談をお受けしています。
ハラスメントと誤解をされないための管理職向け研修や、どういう行為がハラスメントでどういう行為は業務指導なのかについては一般職の方も共通認識として持つ必要があるため、一般職向けハラスメント研修なども行っております。
厚労省委託事業「ハラスメント対策専門家派遣事業」において担当した者が対応します。
初回は無料でお請けしますので、まずはお気軽にお問合せください。